2012/12/03
最高傑作の呼び声も高いニューアルバム『wordwide』を引っ提げ、11月は全国ツアーを開催していたたむらぱん。その東京公演を30日 SHIBUYA-AXにて行い、私立恵比寿中学(エビ中)との生共演など衝撃アクトを繰り広げた。
<前代未聞、アイドルと話題作りで終わらない真剣コラボ>
お馴染みの技巧派バンドメンバーと共に登場したたむらぱんは、冒頭より「ジェットコースター」等のキラーチューンを連発。満員の観客を引き連れ、会場中のテンションをひたすらに高めていく。
そして事前に出演告知していたスペシャルゲスト 私立恵比寿中学を招聘。シンガーソングライターがステージでアイドルとコラボすること自体、前代未聞だが、彼女はエビ中メンバーと同様に「私が「たむら」と言ったら「ぱん!」と手を叩いて下さい」「見た目は子供、中身は大人、近づいて見たら結構大人、出席番号圏外 たむらぱんです。よろしくお願いしまーす!」と、アイドルマナーに乗っ取ってご挨拶。
更には、エビ中へ提供した楽曲を本人たちと生演奏/生歌唱し、共にダンスパフォーマンスも繰り広げたのだが、その姿は正にガチ。お互いのスキルをフルに発揮しながら、シンガーソングライターとアイドルの間にある壁を崩壊し、音楽やエンターテインメントに限界など無いことを証明してみせた。
<2012年音楽史上に残る一大スペクタクル音楽ショー>
エビ中を送り出して「花が全部摘み取られたよう(笑)」と自虐してみせたたむらぱんだが、その後もポップミュージックの臨界点を突破するかの如く、プログレッシブかつスリリングな激しい展開を見せながらも、キャッチーに鳴り響く音楽を次々とお届け。その圧倒的なアクトは、幾度となく観客を釘付けにし、涙と笑顔を誘い、曲の終わりには賞讃の拍手を巻き起こしていく。
それだけのステージを創造し続けた彼女は、終盤「もうこのまま何もしないで帰りたいぐらい(笑)」と言いつつも、「たむらぱんとしては今年一番の“おしごと”をして帰ろうかな」と、クイーン「ボヘミアン・ラプソディー」級の大作、自身の「ファイト」を上回る組曲的大作「おしごと」を披露。メンバー全員による迫力のコーラスワークと、難解なフレーズを一寸違わずキメていく演奏、その中心で気持ちよさそうに歌い踊るたむらぱん……2012年音楽史上に残る一大スペクタクル音楽ショーは、大成功を収めた。
また、アンコールでは、全ての熱量とエモーションをその声と音楽に乗せて「責めないデイ」「SOS」を。エビ中ファンも含む観客をどこまでも扇情し、この日最大のスパークを生んだ彼女は、最高の笑顔でステージを去った。表現者として音楽の力と可能性を提示したたむらぱん。2013年以降、どんな世界を見せてくれるのかにもぜひ注目してほしい。
取材&テキスト:平賀哲雄
◎ツアー【TAMURAPAN ワンマンライブ全国ツアー】
11.30(金)SHIBUYA-AX SET LIST:
01.ヘニョリータ
02.スポンジ
03.ジェットコースター
04.結果オーライ(ゲスト:私立恵比寿中学)
05.大人はわかってくれない(ゲスト:私立恵比寿中学)
06.ふれる
07.ラフ
08.ゼロ
09.十人十色
10.ぼくの
11.でもない
12.new world
13.ハイガール
14.でんわ
15.知らない
16.おしごと
17.直球
En1.責めないデイ
En2.SOS
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